チュートリアル

日時 3月17日(土)9:00~11:30
会場 C103(52号館103)
題目(前半) 硬質材料表面のナノ機械特性評価技術
内容(前半) 固体表面のヤング率や硬さ、薄膜の密着性などのナノ機械特性は、機械部品における摩擦特性や耐摩耗性などのように直接その機能の発現が求められる場合もあるが、多くの場合は電磁気あるいは光学的機能などの機能を発現・維持する上で必要なパラメータの一つとして、その定量的な把握と制御が求められる。本講義では、ナノインデンテーション法を中心に、表面近傍の硬さおよびヤング率の測定原理について解説し、実際の測定に際して重要となるいくつかのポイントおよび注意点について述べる。また、ナノスクラッチ法による薄膜の密着性評価への応用やAFMを用いた評価法の今後の展開について講義する。
講師名・講師略歴(前半) 佐々木 信也(東京理科大学 工学部機械工学科)

1986年3月東京工業大学大学院修士課程修了後、工業技術院機械技術研究所入所、1991年1月東京工業大学より工学博士取得。1996年-1997年オックスフォード大学のJ. B. Pethica先生の下でナノインデンテーション法の研究に従事。2007年4月東京理科大学・教授、現在に至る。これまで、トライボロジー全般、レーザ加工、金属3次元プリンタの研究開発に従事。2002年応用物理学会論文賞、2010年日本機械学会論文賞、2014年日本トライボロジー学会論文賞など。

題目(後半) ソフトマテリアルのナノ力学物性評価技術
内容(後半) 原子間力顕微鏡(AFM)の特性を活かし、AFM探針を試料表面に押し付け、その力学応答を計測することで、試料の弾性率マッピングなどを行うことができる。講演では、その基礎からさまざまなソフトマテリアル(高分子ナノアロイやナノコンポジット)などへ応用した事例まで紹介する。またソフトマテリアルの特徴である粘弾性を評価するための新しい測定手法についても概観する。
講師名・講師略歴(後半) 中嶋 健(東京工業大学 物質理工学院応用化学系)

97/3         東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程
97/4-03/5 理化学研究所 基礎科学特別研究員及びフロンティア研究員
03/6-08/3 東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻助教
08/4-15/6 東北大学原子分子材料科学高等研究機構准教授
15/7-16/3 東京工業大学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻教授
16/4-   現職(組織改編)

日時 3月17日(土)9:00~11:30
会場 C104(52号館104)
題目 プラズマ微細加工技術の基礎と応用 – エッチング基礎から原子層エッチングまで –
内容 プラズマエッチングは、三次元NAND型フラッシュメモリ等の半導体集積回路を開発、製造する際に必要不可欠な技術である。モノのインターネット(IoT)の普及により、データ処理を担う半導体集積回路の微細化/三次元化は益々進んでおり、最小加工寸法が10ナノメートルを切る今後の半導体製造プロセスには、原子層レベルの制御性でエッチングする技術が求められている。本講座では、プラズマエッチング技術について、エッチング反応の原理からエッチング装置、微細加工技術のトレンド、そして最先端の原子層エッチング開発事例までを解説する。
講師名・講師略歴 栗原 優(日立製作所)

慶應義塾大学理工学部電気工学科卒業(1996年3月)、同大学にて工学博士を取得(2001年3月)。
2001年に(株)日立製作所に入社後、研究開発グループにおいて半導体製造エッチング装置およびプラズマプロセスの研究開発に従事。

日時 3月17日(土)9:00~11:30
会場 C102(52号館102)
題目 スピントロニクス入門
内容 A. 磁気の基礎
1. 磁気の単位
2. 磁化曲線,磁気異方性
B. スピントロニクスの基礎
1. 薄膜(人工格子)作製・評価法,垂直磁化
2. 巨大磁気抵抗効果,トンネル磁気抵抗効果
3. スピントロニクスの諸現象(スピン注入,スピントルク,etc.)
4. スピン流の基礎とスピントロニクスの新展開
講師名・講師略歴 高梨 弘毅(東北大学 金属材料研究所)

1981 東京大学理学部卒業
1986 東京大学大学院理学系研究科(博士課程)修了
東北大学金属材料研究所助手
1994 同助教授
1994-1995 アレクサンダー・フォン・フンボルト客員研究員としてドイツ・ユーリヒ研究センターに滞在
2000 東北大学金属材料研究所教授(〜現在)
2009 同副所長
応用物理学会論文賞(解説論文賞)
2011 日本金属学会増本量賞
日本磁気学会出版賞
2012 日本磁気学会論文賞
2013 IEEE Magnetics Society Distinguished Lecturer
2014 東北大学金属材料研究所所長(〜現在)

日時 3月17日(土)9:00~11:30
会場 A204(54号館204)
題目 フレキシブルエナジーハーベスターのための有機系熱電材料入門
内容 人間が生活するところ少なからぬ熱流が生じ、衣服や人間の住環境には必然的に内外温度差が生じている。これを電気エネルギーとして収穫すれば、センサーネットワークやヘルスモニターなどの基礎的電源となる。本チュートリアルでは、有機あるいは有機/無機ハイブリッド材料の熱電応用を研究するにあたって必要と思われる基礎知識を、できるかぎり詳しく解説する。前半では、ゼーベック効果の理論的考察、熱電変換素子の基礎、フレキシブルエナジーハーベスターとしての要求などを解説し、後半では、実際に得られた実験結果を素材として、有機系熱電材料に特有の機構や評価上注意すべき点などのトピカルな情報を紹介する。
講師名・講師略歴 中村  雅一(奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科)

1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻博士前期課程修了、1997年博士(工学)大阪大学。 1990年東レリサーチセンター研究員(1994-1997年アトムテクノロジー研究体研究員)、 2000年千葉大学大学院工学研究科准教授、2011年奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科特任教授、 2015年同教授、現在に至る。2017-2018年応用物理学会理事。

受講料(講義資料PDF含む)

社会人・学生(会員・非会員) 5,000円(税込) ※価格を改定いたしました。

講義資料はデータでの配布となります。
事前申込者には3月14日(水)にテキストダウンロード用のURLとパスワードをお送りいたします。
3月13日(火)以降の申込キャンセルはお受付けできませんので、ご注意ください。

事前申込締切:2018年3月12日(月)
(定員に達し次第締切。3月13日(火)以降のキャンセルはできません。)

 事前予約は締め切りました。各会場前で当日申込を受け付けます。

ご注意
受講料は当日、各チュートリアル会場前の「チュートリアル受付」にてお支払いください。(現金のみ)