注目講演・プレスリリース

プレスリリース

2023年9月19日(火) に一般公開シンポジウム『再起する日本の先端ロジック半導体』を開催します。こちらのシンポジウムについてはプレスリリースを公開しています。

★プレスリリース:ロジック半導体のキープレイヤーが集結するシンポジウム『再起する日本の先端ロジック半導体』開催(2023年7月26日 公開)


以下の19件の注目講演のうち、16件について、プレスリリースを公開しています。

★プレスリリース:2023年 第84回応用物理学会秋季学術講演会 16件の注目講演プレスリリース(2023年9月11日 公開)

注目講演

秋講演会プログラム編集委員が選んだ19件の注目講演です。
このうち、16件の講演はプレスリリースがあります。
以下、各講演の枠内の「プレスリリースはこちら」をクリックいただくと、各講演のプレスリリースをご覧いただけます。

中分類分科名 講演番号 講演タイトル 講演者 所属
注目講演推薦理由
2.1 検出器デバイス開発 19p-A306-8 宇宙太陽電池放射線劣化予測モデル変位損傷量法を応用したCIGS太陽電池型線量計の放射線耐性の解明 奥野 泰希 理研
東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業は社会的要請が非常に大きく、また太陽電池を用いた当該線量計の開発はユニークであり、半導体は一般的には放射線耐性が小さいとされているが、CIGS 太陽電池は、非常に高い放射線耐性を有しているという点も含め、注目講演推薦に値するものである。

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3.14 シリコンフォトニクス・集積フォトニクス(旧3.15) 20p-A201-5 低挿入損失・不揮発性Ge2Sb2Te3S2強度変調器を用いた光行列演算 宮武 悠人 東大院工
人工ニューラルネットワークにおける推論では、特定の行列演算が繰り返し実行される。ただしタスクごとに行列演算の書き換えが必要である。これを光信号で一定の空間スケーラビリティを確保した上で高効率に実施するには「低損失な不揮発性メモリ」が不可欠である。本講演はシンプルかつ作製誤差に頑健な回路構成と、GSTSによる高ON/OFFコントラストの不揮発な強度変調器を組み合わせることで光行列演算を実施した世界初の報告であり、今後の展開も含めて注目に値する。

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6.1 強誘電体薄膜 20p-A309-7 Epitaxial Growth of PZT Thin Films on HfO2-Buffered Si Substrates via Spin-coating Technique 李 海寧 東大
近年、バッファー層を用いて単結晶基板に強誘電体ヘテロエピタキシャル構造を作製する研究が行われている。本講演は、HfO2をバッファー層として用いて、HfO2が格子定数を連続的に変化することでSi基板上にエピタキシャルPb(Zr, Ti)O3を作製、圧電特性が向上した結果を報告する。PZTの圧電特性向上によって、センサーなどの応用分野が拡大する可能性を示唆する重要な成果である。
6.4 薄膜新材料 21p-D903-1 薄膜新材料探索に向けた赤外レーザー蒸着法の基礎と応用 松本 祐司 東北大院工
最近関心の高まっている赤外レーザー蒸着法について、有機無機ハイブリッドペロブスカイト型太陽電池やイオン伝導材料としての錯体水素化物などを薄膜化する具体例を、本手法の開発者が直接基礎から応用まで講演される絶好の機会である。従来は作製が難しかった材料を高品質に薄膜化可能な手法として、多くの物質・デバイス関係の研究者に広く推薦したい。

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8.5 プラズマ現象・新応用・融合分野 22p-A309-2 低温大気圧プラズマ技術を用いた骨・靭帯再生医療への応用 豊田 宏光 大阪公大医
本講演では、ウサギの前足に自然治癒が困難な巨大骨欠損の実験とラットの大腿骨を骨折しその後に内固定する骨折モデルならびに、骨折部の骨膜を焼灼し内固定した自然治癒が困難な骨折遷延治癒モデルを作製して、運動器再生における低温大気圧プラズマの効果を検証した。これらの検証結果から低温大気圧プラズマの技術が運動器再生に効果的であることを報告する。

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11.1 基礎物性 20p-B202-2 層状ニッケル酸化物における超伝導の探索 高野 義彦 物材機構, 筑波大
極最近、 ニッケル酸化物における高い超伝導転移温度(~80K)が報告され、その追試に関する講演であり、非常にホットな話題である。ニッケル酸化物は、理論等で、 銅酸化物級の高い超伝導転移温度の可能性が以前から指摘されており、これまで多くの研究がなされてきたが、見つからなかった。そして、それがついに発見された。

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11.1 基礎物性 21p-B202-4 Bi2212-THz 発振素子によるテラヘルツ帯周波数掃引 南 英俊 筑波大数理物質
高温超伝導体Bi2212単結晶を使ったテラヘルツ波発振器において、発振素子への印加電圧の制御方法(パルス動作)を工夫することで、素子の環境温度を別途調整することなく0.4-1.1 THzを周波数掃引することが可能になった。これにより、単色光を掃引するテラヘルツ波アプリケーションへ、この高温超伝導テラヘルツ波発振器の利用が期待できる。
12.4 有機EL・トランジスタ 22p-D903-9 量子化学計算において負のΔESTを示す多重共鳴型BN分子 夫 勇進 理研 CEMS
本講演では、小さな交換相互作用と大きな電子励起性の寄与を同時に満たす分子設計を進め、直線はしご状に拡張した多重共鳴型の分子誘導体が電子相関を考慮した量子化学計算において負のΔESTを示すことを明らかにしました。今後の発光材料開発やデバイス応用にも期待されることから、注目講演として推薦します。
13.2 探索的材料物性・基礎物性 23p-B205-1 近接蒸着法により成膜した CaSi2の SiH への変換 高垣 僚太 山梨大クリスタル研
MOSFET のチャネル層として、原子層厚でも高移動度を示す層状物質に注目が集まっている。本研究では大面積成膜が可能な近接蒸着法によりSi基板上に成膜したCaSi2を低温塩酸処理することで、SiH(シリカン)薄膜の形成に成功したことをラマン分光法により確認している。SiHはSi 原子から成る二次元物質であるシリセンに水素が結合した層状物質であり、今後の展開が期待される。

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13.6 ナノ構造・量子現象・ナノ量子デバイス 20p-A301-14 量子ポイントコンタクトを用いたGaAs2次元電子と単一テラヘルツ光共振器との超強結合状態の電気的観測 黒山 和幸 東大生研
超強結合領域における共振器量子電磁力学は量子情報処理などへの応用が期待されるが、配列した光共振器の超強結合状態を個別に検出する実験技術は確立していない。本研究では量子ポイントコンタクトを用いたGaAs2次元電子と単一テラヘルツ光共振器との超強結合状態の電気的観測に成功しており、今後の量子情報技術等の進展に寄与すると期待できる。

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13.8 光物性・発光デバイス 23p-A305-10 Ce3+添加フッ化硫化物が示す特異的な近赤外発光の圧力依存性評価 北川 裕貴 産総研
本講演は『新しい発光プロセスによるCe3+近赤外発光体』の報告である。一般に上記は青帯中心の可視ブロード発光を示すのが通例だが、当該研究のように750nmで近赤外発光を示すのは稀な現象である。講演者が見出すα-YFS:Ce3+の光物性は特異的で議論すべき内容であり、その化合物や類縁探索による開発動向は近赤外ブロードLED開発において特にインパクトがあり注目すべき講演である。

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15.4 III-V族窒化物結晶 22p-B101-15 AlNのMgアクセプタ束縛エネルギーについて:実験 石井 良太 京大院工
先行研究でAlNのMgアクセプタ活性化エネルギーは少なくとも500 meV以上と報告されており、MgドーピングによるAlNのp型電気伝導制御は非常に困難と考えられている。一方当該研究では、Mg添加ホモエピタキシャルAlN薄膜の深紫外分光によりAlNのMgアクセプタ活性化エネルギーが500 meVよりも大幅に低いことを示しており、MgドーピングによるAlNのp型電気伝導制御への可能性を示すものとして、ここに注文講演に推薦する。

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17.3 層状物質 23p-A202-2 ショットキー接合と明確に分離されたBPVEによるSnSの90°回転強誘電ドメインの確認 名苗 遼 東大工
太陽光発電に用いられる光起電力効果には変換効率の理論的上限が存在するため、新原理としてバルク光起電力効果が注目されている。本講演は、大きなバルク光起電力効果が予想される二次元半導体SnSの大面積薄膜の成長成功と、それを用いたバルク光起電力効果の調査結果を報告している。強誘電ドメイン制御の重要性など、将来的課題も提示しており注目に値する。

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21.1 合同セッションK 「ワイドギャップ酸化物半導体材料・デバイス」 20p-A302-11 MBE法により成長したSiドープα-Al2O3層の電気的特性評価 奥村 宏典 筑波大数理
本研究は、プラズマ援用MBE法を用いてAl2O3にSiをドーピングすることによりα-Al2O3の電気伝導に初めて成功したものであり、高品質大面積基板であるα-Al2O3基板を用いた導電性高品質エピタキシャルα-Al2O3膜が初めて得られたことが注目に値する。今後、α-Al2O3のデバイス応用が期待されるものであり、大きな成果だと言える。

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23.1 合同セッションN「インフォマティクス応用」 20p-C601-8 マルチモーダルAIによる機能性材料の物性予測及びパレートフロンティアの解明 室賀 駿 産総研
材料画像、分光スペクトル、組成物情報などの異なるデータを深層学習モデルに組み込んだマルチモーダルAI技術に関する提案である。高分子複合材料を対象とし、組成から顕微鏡画像、IRスペクトル、ラマンスペクトルを生成するモデルと、複数のデータを統合して8つの力学、熱、電気物性を予測するモデルを実現している。任意への材料系への水平展開が期待されることから、注目講演に推薦する。

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FS.1 フォーカストセッション「AIエレクトロニクス」 20a-A303-8 32空間×100波長多重された光行列演算機 中島 光雅 NTT先端集積デバイス研
機械学習等に用いられる行列演算を光回路上で実行する、新規の光行列演算機に関する提案である。波長・空間ともに大規模化が可能な光導波路と空間光学系のハイブリッド構成となっている。原理実証として、画素数1Kの液晶型空間光変調器を用いて畳み込み・全結合ニューラルネットワーク用の行列演算実験を行うことで提案手法の基本動作を確認しており注目に値する。

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CS.14 12.6 ナノバイオテクノロジー、12.7 医用工学・バイオチップのコードシェアセッション 20a-D901-6 SATORI法による臨床現場即時検査の実現に向けて 飯田 龍也 理研 開拓研究本部
超高感度かつ短時間でのターゲット核酸の検出を1分子レベルで達成するマイクロチップの技術と、CRISPR-Cas13aを用いた特異配列の認識を達成するユニークな技術であるSATORI法についての研究開発報告である。超高感度検出技術の優位性と、POCTの実装可能性を期待させる。

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T17 尖端のサイバーフィジカルシステム:半導体モノづくりをAI・最適化計算で加速できるか? 20p-A303-2 IoT/AIが拓くサイバーフィジカルシステムの可能性 徳田 英幸 情報通信研究機構
生成系AIとメタバースの発達により、サイバーフィジカルシステム(CPS)は、当初考えられた枠を超えて大きく飛躍しようとしています。デジタルツイン技術の登場は、材料、デバイス創出、工場制御の現場に革命的進化をもたらします。情報通信研究機構の徳田理事長は、世界のCPS技術を主導しておいでです。理事長のお話をじかにお聞きする貴重なチャンスです。

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T19 日本が挑む最先端ロジックへの再挑戦 21p-A201-2 先端ロジックデバイス技術 山下 典洪 アイ・ビー・エムリサーチ
日本が挑む最先端ロジック半導体の、主たる技術提携先がIBMの「2nm」半導体技術である。そのIBMの研究者から、招待講演として先端ロジック半導体技術をご紹介頂く。「2nm」の半導体技術とはどのようなものなのか、注目講演に推薦する。

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