チュートリアル
題目 | ペロブスカイト太陽電池の基礎と最新研究動向 |
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日時 | 9月5日(火)9:00~11:30 |
会場 | A411会場 |
内容 | 本チュートリアル講演は二部に分けて行う。前半はペロブスカイト太陽電池の基礎でペロブスカイト太陽電池の作製方法、発電機構、高効率化の理由を議論する。後半はペロブスカイト太陽電池の最新研究状況(安定性に関する報告、Pb フリーに関する報告、モジュール化に関する報告等)を我々の結果を含めて紹介する。 |
講師名・講師略歴 |
早瀬 修二(九州工業大学大学院 生命体工学研究科)
大阪大学理学研究科修士課程を1978年に修了、1983年に大阪大学より理学博士号取得。1978年、株式会社東芝に入社。ケイ素―アルミニウム錯体開環潜在触媒、ULSI用超微細加工、有機ポリシランの研究に従事。その間1988-1990 年に米国ウイスコンシン大学、R.West研究室でポリシランに関する研究に従事。2001年より国立大学法人・九州工業大学・教授。2009年から2017年までJSTさきがけ 「太陽光と光電変換機能」 研究領域研究総括。1992年 日本化学会の化学技術賞受賞など。現在の研究テーマは有機/無機ハイブリッド太陽電池。 |
題目 | チップ増強ラマン分光法の基礎と応用 |
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日時 | 9月5日(火)9:00~11:30 |
会場 | A412会場 |
内容 | レンズを用いるという従来の光学顕微鏡による分光技術の常識を取り払い、金属のナノ構造体を用いることで、回折限界を超えた空間分解能によりナノ光物性分析を可能とする分光技術の紹介を行う。光沢のある金属を単なる光散乱体として考えるのでなく、光を増幅するアンテナと捉え、その光増幅効果をナノ光源とし微弱な分光分析手法に適応する。具体的にナノ光源を創り出す手法としてナノサイズの金属針を用いた種々のチップ増強近接場分光法の基礎と応用を紹介する。最新の成果では、1nm程度の空間分解能が達成されており、本講義では、TERSの基礎から応用までを実際の測定例を多数引用することで、わかりやすく説明する。 |
講師名・講師略歴 |
早澤 紀彦(理研)
2001年 大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻 博士(工学)取得 |
題目 | 多元化合物の分子線エピタキシー成長の基礎-新奇超伝導体の薄膜成長を中心にして |
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日時 | 9月5日(火)13:30~16:00 |
会場 | A412会場 |
内容 | 分子線エピタキシー成長(MBE:Molecular Beam Epitaxy)は比較的新しい技術で、約50年前(1960年代後半)に化合物半導体の単結晶薄膜を成長する技術の1つとして始まった。1986年(すでに30年前!)の銅酸化物高温超伝導体の発見は、薄膜成長技術にも新展開をもたらした。発見当時には、半導体のMBE成長技術は成熟期を迎えており、GaAsを代表とするIII-V族半導体の単結晶薄膜成長、及び、GaAs/AlAsといった積層が意のままにできるレベルに達していた。MBE成長技術は集大成を迎えつつあるようさえに見えた。高温超伝導体発見直後、多くの半導体研究者が「銅酸化物の薄膜成長は化合物半導体薄膜成長の易しい応用問題」と考え、この物質の薄膜化をMBE法により試みたが、ほとんどの試みは失敗に終わっている。それは何故なのか? GaAsは確かに化学量論比をもつ2元化合物であるが、GaAs薄膜の成長においては、Ga:Asのフラックス比を厳密に1:1に制御しているわけではない。GaとAsの蒸気圧が極端に異なるため、基板温度を適当な値に設定すると化学量論比を満足する薄膜が得られる(MBEという名前が付される前には三温度法と呼ばれた)。言い換えれば、当時の半導体MBE成長技術においては、厳密な「組成制御」の手法は確立していなかった。高温超伝導体発見がもたらした薄膜技術の新展開は、「厳密な組成制御が必要とされる薄膜成長」であった。本チュートリアルでは、前半で各元素のフラックスをいかに精密に制御するかという基礎を丁寧に解説する。この基礎の部分は多元化合物薄膜成長一般に通ずる内容である。後半は、銅酸化物、MgB2、鉄系超伝導体の薄膜成長各論を平易にレビューする。 |
講師名・講師略歴 |
内藤 方夫(東京農工大学 工学部物理システム工学科)
1981年 東京大学工学系大学院物理工学専攻修了 |
題目 | ナノバイオ実験入門2 |
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日時 | 9月6日(水)9:00~11:30 |
会場 | A411会場 |
内容 | 本チュートリアルでは、バイオ実験を始めるために必要な最小限の生物学の基礎知識と設備の説明から始め、普段の学会発表では省略されてしまうバイオ分野での常識、バイオ実験技術を省くことなく説明し、実際の遺伝子、タンパク質、細胞を用いた実験の例を交えながら、無機材料系の研究者がバイオ分子導入を行える基礎構築を可能にする講義を行う。最終パートではバイオ分子・技術を応用した最新の研究・技術、バイオ応用の今後の展望について講義する。 |
講師名・講師略歴 |
山下 一郎(大阪大学 工学研究科)
1978年京都大学大学院工学研究科修士課程を修了、1999年理学博士号取得(名古屋大学)。 |
題目 | 半導体結晶における転位の基礎物性と評価 |
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日時 | 9月7日(木)9:00~11:30 |
会場 | A411会場 |
内容 | 半導体結晶を用いて作製される電子・光デバイスの特性は、その結晶中の格子欠陥の物性に大きく左右される。なかでも線状欠陥である「転位」は格子歪、欠陥準位、局所反応サイト等を与え、多くの場合、デバイス特性を損なう要因となる。したがって、転位の低減と制御は、結晶成長やデバイス開発に携わる研究者の必達の目標である。元々転位論は結晶固体の塑性変形に関わる材料工学分野で発達してきた学問であり、入門者にとっては、まず、転位と結晶変形の幾何学的イメージを掴むことが大切である。本チュートリアルでは、転位の基礎的な物性について学び、特に、転位がその構造や形態に応じて、如何に結晶構造に変化を及ぼすのかを理解してもらう。また、幾つかの事例を紹介しながら、転位物性の評価方法について解説する。 |
講師名・講師略歴 |
酒井 朗(大阪大学 大学院基礎工学研究科)
1986年 名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期課程修了 |
受講料(テキスト含む)
社会人・学生(会員・非会員) | 2,000円(税込) |
※価格改定(値下げ)し、実費のみになりました。この機会に是非ご参加ください。
(定員に達し次第締切)
事前予約は締め切りました。各会場前で当日申込を受け付けます。
受講料は当日、チュートリアル会場前の「チュートリアル受付」にてお支払いください。(現金のみ)
残席がある場合に限り、当日受付を行います。
受付はRegistrationより、チュートリアル会場前に変更となりました。ご注意ください。