チュートリアル

春講演会の開催中止に伴い、チュートリアルの開催も中止となりました。
既にお申込みいただいていた方へはご返金予定です。
後日講演会担当からお送りするメールをご確認ください。

申込締切:2019年2月27日(木)
(定員に達し次第締切。締切日以降のキャンセルはできません。

受講料(講義資料PDF含む)

社会人・学生(会員・非会員) 5,000円(税込)

※日時が重なっていなければ複数の講座へのお申込みが可能です。

※1講座毎に5,000円が必要です。

講義資料はデータでの配布となります。
事前申込者には2月28日(金)にテキストデータダウンロード用のURLとパスワードをお送りする予定です。
データは、チュートリアル開催後一週間で削除します。

申込

以下よりお申込みください。
日時が重なっていなければ複数の講座へのお申込みが可能です。1講座毎に5,000円が必要です。
申込締切後に受講を希望をされる方は、直接会場へお越しください。残席がございましたら、当日受付を実施いたします。

日時 講師 題目 申込
3/12(木)9:00~11:30 中野武雄 ドライプロセスによる薄膜作製のための真空技術~基礎から応用まで~ 開催中止
3/13(金)9:00~11:30 佐藤宇史 超高分解能角度分解光電子分光と新機能物質の電子構造解明 開催中止
3/12(木)9:00~12:10 守屋剛・狐塚正樹 製造業におけるAI技術適用と機械学習の基礎 開催中止
3/12(木)13:30~16:00 古賀大尚 注目の新素材ナノセルロース ~作製方法・基礎物性から 最新応用事例まで~ 開催中止
3/12(木)9:00~12:10 高梨弘毅 スピントロニクス入門 開催中止
3/12(木)13:30~16:00 齋藤 理一郎 グラフェンと2次元物質の基礎と2020年代の重点課題 開催中止

講義内容

題目 ドライプロセスによる薄膜作製のための真空技術~基礎から応用まで~
日時 3/12(木)9:00~11:30 (休憩10分)
大分類 6.薄膜・表面
内容 真空蒸着・スパッタリングなどのドライプロセスによる薄膜作製技術を対象に,真空科学技術との関わりを解説します.まず真空科学の基礎である平均自由行程や入射頻度の概念を説明し,成膜プロセスで実現したいことに対して必要な到達圧力について議論します.次に,その圧力を達成するために必要な諸要素(真空ポンプと配管,表面からのガス放出など)について紹介します.その後,成膜プロセスの研究を目的とした真空装置の設計指針や排気作業について,実例を踏まえて解説します.特に,高真空〜超高真空の圧力を達成するために必須であるベーキングについて,原理および実施上の注意点を述べます.最後に,窒化チタンの反応性スパッタリングにおける講師の過去の研究例を紹介し,真空環境と薄膜に含まれる不純物について理解を深めていただきたいと思います.
講師名・講師略歴 中野武雄(成蹊大学理工学部)
1991年に東京大学大学院工学系研究科修士課程修了,成蹊大学に助手として着任.助教・准教授を経て2017年より教授.博士(工学).日本真空学会(現 日本表面真空学会)にて2006年より真空夏季大学講師,2013-2015年編集委員長など.専門は薄膜作製技術と評価技術.特に,スパッタリング法による製膜プロセスに興味を持っている.
題目 超高分解能角度分解光電子分光と新機能物質の電子構造解明
日時 3/13(金)9:00~11:30 (休憩10分)
大分類 6.薄膜・表面、 7. ビーム応用
内容 外部光電効果を利用して、物質中の電子の性質(電子構造)を直接実験的に決定できる方法が「光電子分光」である。光電子分光(外部光電効果)は100年以上の長い歴史を持っているが、光電子分光装置の著しい高分解能化により、近年大きく注目されるようになった。光電子分光の発展版である「角度分解光電子分光(ARPES)」は、物質のエネルギーバンドを直接可視化できる実験手法であり、現在物性物理および材料科学において欠かせない実験手法の一つとなっている。本講座の前半では、ARPESの発展の歴史、基本原理、実験装置などについて解説する。後半では、ARPESが新機能物質の物性解明にどのように役に立っているかについて、グラフェンなどの原子層物質、トポロジカル絶縁体、高温超伝導体などを例にして解説する。また、これらの研究とデバイス応用との関連や、放射光を用いたARPES研究の将来展望についても述べる。
講師名・講師略歴 佐藤宇史(東北大学 材料科学高等研究所 (AIMR)(兼) 大学院理学研究科物理学専攻 光電子固体物性研究室)
東北大学材料科学高等研究所・教授、博士(理学)。1996年東北大学理学部物理学科卒業。1999年日本学術振興会当別研究員。2002年東北大学大学院理学研究科博士課程修了。東北大学大学院理学研究科、助教、准教授などを経て、2019年より現職。
題目 製造業におけるAI技術適用と機械学習の基礎
日時 3/12(木)9:00~12:10 (休憩10分)
大分類 8.プラズマエレクトロニクス
内容 近年のAI技術の発展は目覚ましく、様々な産業における応用がなされるようになり、我々の生活の中でも活用されるようになってきました。本講演では、特に、製造業におけるAI技術の適用にフォーカスし、事例紹介とともに、基本的な機械学習の理論についての解説を行います。前半では、機械学習を研究開発に適用した効率向上の事例など、製造業でどのようにAI技術が使われているかを解説します。特に、半導体製造プロセスへの適用については、プラズマプロセスなどにおける条件最適化や材料スクリーニング等の事例について紹介します。後半では、機械学習の基礎や技術的手法などを中心に解説します。
講師名・講師略歴 前半:守屋剛(東京エレクトロン株式会社 コーポレートイノベーション本部 先端データ企画部 部長)
学歴
1995年3月 筑波大学第三学郡工学システム学類卒業
1997年3月 筑波大学大学院理工学研究科修士課程修了
2005年9月 広島大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
2008年3月 英国国立ウェールズ大学経営大学院修士課程修了(MBA)
職歴
1997年4月 日本電気株式会社へ入社
2001年6月 同社退社
2001年7月 東京エレクトロン株式会社へ入社
現在に至る
受賞歴
2000年11月20日 講演奨励賞:応用物理学会学術講演会
2004年3月10日 Best Paper:International Symposium on Semiconductor Manufacturing (ISSM2004)


後半:狐塚正樹(東京エレクトロン株式会社システム開発センター AI開発部シニアスペシャリスト)
学歴
2003年3月 慶應義塾大学理工学部卒業
2005年3月 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
職歴
2005年4月 日本電気株式会社へ入社
2019年6月 同社退社
2019年7月 東京エレクトロン株式会社へ入社
現在に至る

題目 注目の新素材ナノセルロース ~作製方法・基礎物性から 最新応用事例まで~
日時 3/12(木)13:30~16:00 (休憩10分)
大分類 9.応用物性
内容 持続生産可能な植物から得られる幅3-15 nmのナノセルロースは、高アスペクト比・高比表面積・高強度・高熱寸法安定性・高絶縁性・高誘電率・生分解性などの優れた物性を有することから、夢の新素材として注目を集め、世界中で研究開発競争が激化しています。日本では、「日本再興戦略改訂2014, 2015, 2016」や「未来投資戦略 2017, 2018」に位置付けられ、オールジャパン体制で研究開発が推進されています。実用化も徐々に進んでいますが、応用物理学会の皆様には少し馴染みの薄い材料かもしれません。
本講義では、ナノセルロースの作製方法と物性・特徴、実用化事例、さらには、触媒やエレクトロニクス応用などの最新研究動向を紹介します。専門分野の異なる方にも、ナノセルロースの魅力と可能性、現状と将来展望をできるだけ分かり易くお伝えしたいと思いますので、是非お気軽にご参加ください。
講師名・講師略歴 古賀大尚(大阪大学 産業科学研究所)
2009年9月九州大学生物資源環境科学府博士後期課程修了。2007年から2009年まで学振特別研究員DC1(九州大学)、2010年から2011年まで学振特別研究員PD(東京大学)。2012年4月より大阪大学産業科学研究所に特任助教として着任。2018年5月より同・准教授、現在に至る。これまで、ナノセルロースと有機・無機ナノ材料の融合技術の開発、および、触媒・電子デバイス応用に従事。2016年ネイチャーインダストリーアワード、2017年セルロース学会奨励賞、2019年科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞など。
題目 スピントロニクス入門
日時 3/12(木)9:00~12:10 (休憩10分)
大分類 10. スピントロニクスマグネティクス
内容 A. 磁気の基礎

  1.  磁気の単位
  2. 磁化曲線,磁気異方性

B. スピントロニクスの基礎

  1. 薄膜(人工格子)作製・評価法,垂直磁化
  2. 巨大磁気抵抗効果,トンネル磁気抵抗効果
  3. スピントロニクスの諸現象(スピン注入,スピントルク,etc.)
  4. スピン流の基礎とスピントロニクスの新展開
講師名・講師略歴 高梨弘毅(東北大学金属材料研究所)

1981 東京大学理学部卒業
1986 東京大学大学院理学系研究科(博士課程)修了
東北大学金属材料研究所助手
1994 同助教授
1994-1995 アレクサンダー・フォン・フンボルト客員研究員としてドイツ・ユーリヒ研究センターに滞在
2000 東北大学金属材料研究所教授(〜現在)
2009 同副所長
応用物理学会論文賞(解説論文賞)
2011 日本金属学会増本量賞
日本磁気学会出版賞
2012 日本磁気学会論文賞
2013 IEEE Magnetics Society Distinguished Lecturer
2014 東北大学金属材料研究所所長(〜現在)
2018 東北大学スピントロニクス学術連携研究教育センター長
東北大学総長補佐
文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)
2019 応用物理学会フェロー
日本磁気学会学会賞
題目 グラフェンと2次元物質の基礎と2020年代の重点課題
日時 3/12(木)13:30~16:00 (休憩10分)
大分類 17.ナノカーボン
内容 2004年発見、2010年にノーベル賞になったグラフェンは、2次元物質を代表する物質として世界で重点的に研究されています。海外では、2次元物質を研究する100-1000億円規模のプロジェクトが各国で動き、研究者だけでなく数千の企業も、プロジェクトに参入しています。さらに各プロジェクトの重要性が評価され、実用化を目指し2020年代も継続することが決まっています。日本の科学技術政策も2次元物質の重点化は必須といえます。このように世界が2次元物質に重点投資し、研究を推進するには明確な理由と目標があります。本チュートリアルでは、『グラフェンの話をよく聞くけど、今どうなって、何が重要で、何が課題か?知りたい!!』という大学や企業の研究者や大学院生を対象に、予備知識ゼロから説明します。2次元物質の世界が、いままでの3次元物質の世界と全く違うこと、そのために、『合成、評価、応用』と3つのステップにおいて新しい科学の概念と革新的な技術が必要で開発中です。この開発のために、分野を超えた多くの人の研究の融合と技術の集積が必要です。3月13日のシンポジウムと一緒に受講されますと効果的であると思います。
講師名・講師略歴 齋藤 理一郎(東北大学理学研究科)
1985年東京大学理学系研究科物理学専攻修了、理学博士、1985年東京大学理学部助手、1990年電気通信大学電気通信学部助教授、2003年東北大学理学研究科教授、現在に至る。履歴の詳細は、下記 Web Page http://flex.phys.tohoku.ac.jp/~rsaito/ryakureki.html。本チュートリアルに関連した経歴:文部科学省新学術領域研究「原子層科学」領域代表(2013-2018)、JST CREST「二次元機能性原子・分子薄膜の創製と利用に資する基盤技術の創出」領域アドバイザー。著書:「フラーレン・ナノチューブ・グラフェンの科学」共立出版